『STEINS;GATE』感想

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ジャンル 想定科学ADV
発売日 2010/08/26
STEINS;GATE
評価点
88 / 100
最大瞬間風速 紅莉栖(90/100)
総プレイ時間 33.4時間
主人公 9/10
お気に入り 牧瀬 紅莉栖
ユーザビリティ 7/10 7/10
グラフィック 8/10 8/10
ムービー 8/10 8/10
主題歌 8/10 8/10
BGM 8/10 8/10
ストーリー 9/10 9/10
演出 9/10 9/10
感動 8/10 8/10
読後感 8/10 8/10

(評価点や作品に望むこと等については「レビューポリシー」をご参照ください。)


0. まずは一言
  ――たとえ失敗ばかりだったとしても、それを含めて今の自分がある。主人公の厨二病に笑い、苛立ち、泣き、そして感動しました。この作品を作り上げたスタッフに敬意と感謝の念を心より捧げます。El Psi Congrue.

 全てを投げ出しても守りたい女の子、いますか?
  • 推奨クリア順
     分岐エンドを一切向かえずにTrueシナリオのみを通して読む方が良いかもしれません。

Attention!!
この感想はゲームをクリアした人に向けて書かれています。
まだゲームをクリアしていない人が読むと、作品の面白さを損なうことがありますので、ご注意ください。

1. 作品全体について(ネタバレ小)
1.1. タイムマシンを巡る運命との戦い
 秘密基地でのタイムリープマシンの製作はとても楽しく、彼らの実験は知的好奇心を大いに刺激してくれました。それは物語に読者を引き込み、もしかするとタイムマシンが実現できるのではないかと錯覚するほどです。想定科学ADVと銘打っているだけあって例え話を用いた説明も豊富で、トンデモ科学とは言わせない説得力がありました。

 タイムリープマシンが完成してからは、戦慄的な出来事ともに葛藤に満ちた人間ドラマが展開されます。主人公がたった一人の女の子のために世界と戦い、未来を決定する究極の選択を迫られる場面では大いに感動しました。

 伏線は大枠として矛盾無く回収されますが、それは些か明示的であるため息をのむ程の大きな仕掛けは少ないでしょう。とは言いつつも、数多くの要所で明かされる新事実には思わず嘆声を漏らしました。
1.2. 絵に描いたような変人達が繰り広げる日常が面白い
 物語の主要人物は少し変わった人物ばかりでした。オカリンやダル、クリスティーナ達によって繰り広げられるアニメやマンガ、美少女ゲームなどを含む2chネタやパロディにあふれた日常パートは、とても楽しく笑わせてくれました。趣都・秋葉原を舞台とする数多のサブカルチャーは現実の2010年を感じさせてくれましたが、これらに馴染みがない人にとっては相当敷居が作品であると推察します。
  • 少し変わった人物
     厨二病、天然ボケ、スーパーハカー、天才ねらー少女、メンヘラ、男の娘、未来人、ブラウン管好きなど
1.3. 独特なCGと、陶然する主題曲
 特殊なテクスチャに彩られた独特の作風を持つグラフィックは、一見するとパロディ豊富なノベルゲームとは親和性が低いように見えます。ところが、作品をプレイしてみると、むしろ(頭髪の色が奇抜で目が大きい)萌え絵よりも作品に調和する印象を受けました。

 いとうかなこさんが歌うオープニング主題歌「スカイクラッドの観測者」がとても格好いい曲です。タイムリープマシンやDメールについて歌われた歌詞も、作品を振り返ってなるほどと思わせます。阿保剛氏の手によるBGMはメインテーマ「GATE OF STEINER」や「Believe me」などが素敵でした。
  • 素敵
     欲を言えば、同氏による『Ever17』の「karma」を超える名曲に出会いたかったです。
1.4. 斬新なシステムと、最大の不満であるインターフェイスの不備
 このゲームにはいわゆる選択肢は一切無く、携帯電話によるメール返信や電話の応答などによって物語が分岐します。読み進めるだけのノベルゲームに馴れた者としては、このフォーントリガーはとても斬新なシステムのアドヴェンチャーゲームでした。

 一方で、PCゲームを10年制作しているメーカーにしては、テストプレイをしたのか疑うほどにインターフェイスが不安定です。動作保証対象外のwindows7(64bit)上で起動しているとはいえ、セーブデータのロード時にほぼ毎回強制終了し、飛ばせないブランドロゴおよび注意事項の表示で10秒以上待たされてしまうのは正直苦痛でした。また、TIPSページもページ送りの操作性が悪く、新規登録単語が2つ以上提示されたときに苦労しました。
  • 物語が分岐
     既読スキップ中にメールを受信していちいち返信しなければならない手間が発生します。1クリックで携帯電話の電源を落とせないところも徐々に辛くなっていきます。

2. ストーリーおよびキャラクターについて(ネタバレ大)
2.1. タイムマシンを作ろう(Prologue - Chapter.5)
 紅莉栖の刺殺や数千人規模の消失、人工衛星の落下など衝撃的な展開から間髪入れずOPムービーへ繋げる導入は素晴らしく、一気に物語へと引き込まれました。本編が始まってすぐの、プレイヤーに向かって話しかけているかのような演出も面白いですよね。

 タイムマシンの製作過程では、クールダウンを兼ねた小ネタ(パロディ)を挟みながらも断続的に発生する劇的な展開に衝撃を受けました。ゲルバナが元の房に戻る実験から過去へメールを送る現象を再現する一連の流れには鳥肌が立ちました。さらに、ZプログラムやゼリーマンズレポートなどSERNの陰謀を暴いていくだけでなく、その過程でIBN5100やション・タイターなどが一気に線で結ばれる感覚は素晴らしかったです。そして、タイムリープマシン完成後に、突然起るSERNの襲撃とまゆりの死には、身震いしつつ涙になりながら放心してしまいました。

 タイムリープマシンの製作や原理がブラックボックスではなく、ここまで詳細に描いてくれたことも嬉しかったですね。オカリンが放電現象に時間帯の制約があることに気付いたり記憶のみ過去へ送ればいいと思いついたりなど、主人公がダルや紅莉栖に頼り切りにならなかったことも良かったと思います。
  • SERNの陰謀
     あの直通の光ケーブルは、未来のSERNがあえてタイムリープマシンを開発させるために引かせたのでしょうか。
  • SERNの襲撃
     SERNのLHCに記憶を転送するのに約40秒かかるはずですが、この時間が忘れ去られているように思います。これに脳内のパルス信号をデジタルデータに置き換えるエンコードタイムを加えるとさらに時間を必要とします。 
  • 詳細に
     物語の半分はタイムマシン製作が占めます。シュバルツシルト面といった単語などに『YU-NO』を思い出しつつときめきを感じていました。これも一種の厨二病ですね。 
  • 気付いたり
     他にも42型ブラウン管テレビのリフター、ポケベルにメールを送る案など。伏線となっている事柄への察しは悪いですが、頭の回転は決して悪くないです。 
  • 記憶
     3.24TBを36Bまでブラックホールで圧縮する事は出来ませんが、「36Bサイズ」まで圧縮することはどうやら出来るようです。 
2.2. 阿万音 鈴羽(形而上のネクローシス / 不可逆のリブート)
 2036年の未来からやってきた鈴羽。彼女がタイムトラベラーであることは、プロローグや第1章の会話からすぐに分かるのですが、ジョン・タイターとはなかなか結びつかず意外でした。

 タイムマシンを修復して過去に旅立つ感動の別れの後に待っていたのは、「失敗した」と繰り返す無念の手紙。ここでの涙を思うと、一緒に過去へ旅立つ個別エンドに希望を感じられて良かったです。まゆりを救うためのタイムリープや世界線説明も含めて、第6章がタイムトラベルを最大限表現していたと思います。
橋田至(バレル・タイター)
 電話レンジ(仮)製作やSERNへのハッキングだけでなくタイムマシンも修理してしまうスーパーハカーのダル。意外とこの作品で1番凄い人物は、オカリンの研究成果を元に未来でタイムマシンを完成させてしまう彼かもしれません。ダルが鈴羽の父親だと暴く名探偵まゆしぃ☆には感動しました。
  • 世界線説明
     オカリンがエロゲに例えてしまうところが分かりやすいですね。紅莉栖もカー・ブラックホールの生成を双子魔法少女アニメで解説するように、相手のレベルで説明できることはとても大事なことです。 
2.3. フェイリス・ニャンニャン(虚像歪曲のコンプレックス / 分離消失のジャメヴュ)
 オカリン以上に厨二病の世界を繰り広げるフェイリス。初めはメイド喫茶のお仕事としてだと思いましたが、フェイリス自身も大いに楽しんでいたのですね。その意味では相性の良い2人です。

 フェイリスがDメールで願ったのは10年前のパパの死を回避すること。やり遂げた鈴の想いとまゆりを助けたい願いを押し通すためには、フェイリスのDメールを打ち消さなければなりません。フェイリスに後押しされて葛藤の末に世界線を元に戻したオカリンですが、直後に「済まない」とフェイリスを抱きしめる意味を誰からも理解されないのは辛いですね。

 命を天秤に掛けることを拒否し全く別の世界線を目指してDメールを送った世界線(-0.275349%)では、主人公の交友関係が全く異なっていました。ここまでは世界線をなかったことにするオカリンの苦しみを描いてきましたが、反対に想い出を押しつけることが出来ない相手にも触れたのは良かったです。

 第7章は、本線とあまり関係が無いカードゲーム(雷ネットアクセスバトラーズ)に話題が移ってしまい、全体としては遠回りの寄り道に感じてしまいました。
  • パパの死を回避
     2000年はアトラクタフィールド大分岐の年であり、死の因果は固定されているわけではないようです。
  • 交友関係
     携帯電話のアドレス帳を見て気付いたとしても、ここまで人間関係が変化していることをなかなか受け入れられないですよね。主題歌の「僕らの存在さえ疑う」という歌詞は、この辺に掛かってくるのではないかと思います。
2.4. 漆原るか(自己相似のアンドロギュノス / 背徳と再生のリンク)
 どう見ても気弱な女の子にしか見えないるか子。はっきりと話せない彼女がどうしても苦手で、途中から彼女の音声だけはスキップしてしまうほどでした。

 Dメールの打ち消しでは、女の子となったるか子とデートをすることに。るか子の告白に戦術的撤退(タイムリープ)してみたり、助手と愉快な会話を繰り広げたりする場面は楽しかったです。残念ながらるか子を好きになれなかったため、肝心のデートは素直に数日耐えて情報を得なさいという思いが強かったです。

 前章に引き続き第8章も中だるみが発生しやすいお話です。まゆりのために他のヒロインを裏切り続けるスキームも連続すると少し飽きてしまいます。何より、アトラクタフィールドによる収束を理由に、(SERNに関係なく)まゆりが突然死を向かえるのは不自然に感じます。
  • 気弱な女の子
     彼女が実は男であると知ったときの紅莉栖は最高でした。(オカリン「え?」ダル「え?」紅莉栖「……え?」)
  • 彼女
     まゆりの呼び方が「るかくん」から「るかちゃん」へと変わったことくらい、オカリンにはすぐ気付いて欲しかったです。
  • 愉快な会話
     デートマニュアル本を読んだり、秋葉の中心で童貞と処女の言い争いをしたりなど。
  • デート
     お互い楽しまないとデートなんて全く意味はないです。派生エンドでは罪悪感を2人で共有して生きていくことになります。最後の子供抱いた絵は、この世界線では束の間の幸せとなってしまうのでしょう。
2.5. 桐生萌郁(無限連鎖のアポトーシス)
 携帯依存症の萌郁。彼女が送ったDメールによってIBN5100が失われることは明らかでした。ところが、るか子のDメールが偶然重なり、IBN5100を持ち去った犯人を分からなくしていたのは面白かったです。

 Dメールの情報を聞き出すために萌郁のアパートを訪ねてみるとすでに自殺していたという展開には意表を突かれました。さらに、IBN5100追跡の結果、FBの正体がミスターブラウンだと判明したときは凍り付きましたね。彼にもいろいろあってラウンダーとなったようですが、彼の物語を橋田鈴との出会いから見てみたいです。
  • 情報を聞き出す
     「殺してでも奪い取る」というロマサガネタ。携帯電話を奪い取って着信履歴を確認すれば勝利なのに、なかなか気付かない主人公に苛立ちを感じました。ただ、Dメールの打ち消しも4度目と言うこともあり、単純に否定するメールを送るだけでは済まなかったことは良かったです。
  • すでに自殺
     自殺を回避してもタイムリープした綯に殺されてしまいます。まゆりを殺した萌郁は許されるべきではないので、この運命に収束してしまうことに異議はありません。
  • 彼の物語
     萌郁やオカリンを守るために自殺してしまう背景をもっと知りたいです。
2.6. 椎名まゆり(透明のスターダスト)
 少しテンポが遅いところがあるまゆり。会話が上手くかみ合わないことも多く、彼女も少し苦手なタイプです。しかしながら、SERNに(あるいは世界に)殺され続け、特にゲルまゆにされてしまう場面は本当に辛かったです。オカリンの重荷になりたくないと想いを告げる場面にも心を打たれました。数多くの犠牲を乗り越えて戻ることが出来た、まゆりの生存出来るβ世界線。これから起る悲劇が予測できたとしても、2人の幸せを願わずにはいられないエンディングでした。
  • まゆり
     彼女がたびたび口にするトゥットゥルーの響きが大好きです。
  • 殺され続け
     まゆりに限らずオカリンに近い人たちは、他世界線の記憶を夢として受け取っているようです。オカリンが見た夢(7000万年前の地球やブラックホールなど)も同じ事なのでしょうか。
  • 想い
     まゆりのために始めた厨二病という強がり。傍にいてくれるだけでいいとオカリンは言っていましたが、彼女は彼の役に立ちたかったのです。
2.7. 牧瀬紅莉栖(因果律のメルト, 境界面上のシュタインズゲート)
 サイエンス誌に論文が載るほどの天才少女の紅莉栖。徐々に@ちゃんねる(2ch)用語を多用したメールを送るようになったり、ツンデレを装って照れ隠ししたりするようになるのが良かったですね。とにもかくにも、青森に行く約束をして以降の助手は可愛すぎました。

 これまでのDメールを打ち消していく方針から、第7章の時点で究極の2択は察しがついてしまうと思います。α世界線に移行したことで紅莉栖が助かった事は、それよりも遙か前に気付いていることでしょう。そのため、第9章の終わりになってやっと気付く主人公の察しの悪さに嫌気が差すプレイヤーの方が多いかもしれません。そうだとしても、いつでも相談に乗ってくれた大好きな女の子との別れは言葉にしがたいものがありました。

 それにしても、ここから最終章への演出が最高でした。スタッフロール中の電話着信とその巻き戻しには驚かされます。その後の、世界を騙して未来を変える展開は確かに王道でありふれたものでしょう。とはいえ、オカリンが紅莉栖を刺したときの衝撃やムービーメールによる厨二病復活など、最後まで楽しめました。

 ラストシーンはオカリンと紅莉栖の偶然の再会。もしかしたら、何かを切っ掛けに3週間の出来事を思い出すかもしれません。世界レベルの陰謀を打ち砕いたはずなのに、この世界に残った事実は2人が出会っただけというのは何となくロマンチックですよね。これがシュタインズゲートの選択でシュタインズゲートの選択で良かったです。
  • 天才少女
     「やっぱり落ち着くなー、白衣」という台詞に萌えを感じてしまいました。多用される「~と言っとろうが」という語尾も好きです。
  • メール
     フェイリスのハグを羨ましいという辺りは特に好きです。
  • 電話着信
     プロローグで鈴羽にすでに会っているはずなのですが、オカリンはなかなか思い出せません。ところで、彼女は1975年と2000年にも移動していますがどのような任務があったのでしょうか。また、場所移動できないタイムマシンで2036年からラジ館の上に着陸できるかは難しいところです。
  • 世界
     世界を騙すというよりも、2010年7月28日はおそらくアトラクタフィールド大分岐が起きているので、単に未来改変がしやすかったということなのでしょう。
  • 思い出す
     紅莉栖に他世界線の記憶が僅かにあることから、これが壮大な夢落ちではなかったと言えます。
  • シュタインズゲートの選択で良かった
     後日談を是非とも見たいところですが、ここで終わらせておくべき物語でしょう。
2.8. 岡部倫太郎(狂気のマッドサイエンティスト 鳳凰院凶真)
 鳳凰院凶真こと厨二病のオカリン。自分を超えるフェイリスの妄想にしどろもどろになったり、紅莉栖に論破されて素の声になったりする瞬間がとても可愛く思います。

 序盤こそ彼の厨二病に笑っていましたが、遠回し過ぎる発言に話が進まなくなるため少々不満に感じた場面もありました。ところが、混沌や魔眼など厨二病発言が次第に現実化してくるところから印象が変わっていきます。彼の厨二病はまゆりのために始めた只の強がりであり、ヒロイン達の想いを犠牲にしていく中で鳳凰院凶真を演じることが出来なくなっていきました。まゆりと紅莉栖(あるいはそれ以外全て)を天秤に掛けた究極の選択を迫られるオカリン。彼がその絶望的な葛藤を乗り越え初めのDメールを消す場面は感動で涙が零れそうでした。

勝利のときは来た!
この俺はあらゆる陰謀にも屈せず、己の信念を貫き、ついに最終聖戦を戦い抜いたのだ!
この勝利のため、我が手足となって戦ってくれた仲間達に感謝を!
訪れるのは、俺が望んだ世界なり!
全ては運命石の扉の選択である!
エル・プサイ・コングルゥ
世界は、再構成される――!
岡部 倫太郎(第10章)

彼の声を震わせながら発する、誰からも理解されることのない勝利宣言は最高の名場面だったと思います。こんなにカッコいい厨二病にはなかなか出会えないでしょう。その後も、シュタインズゲートに意味を与えたり北欧神話の女神を冠した作戦名をつけたりなど、深い意味を帯びた彼の厨二病が格好良く感じられました。仲間のための最後まで頑張りきったオカリン。彼には是非幸せになってもらいたいです。

 なお、物語はオカリンの主観のみを通して描かれています。それゆえに、リーディング・シュタイナーによって世界線がなかったことになっても、プレイヤーと主人公の情報量は解離しません。そのためオカリンに感情移入がしやすく、端から(他の登場人物から)見るとおかしな行動でも、同情してしまう場面が少なくないです。
  • 素の声
     CVの宮野真守さんが素晴らしかったです。
  • 厨二病発言
     SERNの襲撃以降は余裕がなくなり、もっと落ち着いて説明しろと言いたくなる場面もありますが、それは酷というものでしょう。普段の設定と区別がつかなくなりオオカミ少年化しているのも複雑にしているところです。
  • 初めのDメール
     このDメールをSERNが注目するのはもう少し未来のお話のようです。SERNが絶対優位かのように思われますが、彼らは世界線移動を観測できませんし、バタフライエフェクトによって自分たちの支配構造が損なわれる可能性を考慮すると積極的に干渉できない事情もあります。
  • 究極の選択
     勝利宣言にて、自ら「望んだ世界」に対してあくまでも「運命石の扉の選択」と叫ぶオカリン。すでに決まっていたこととして逃げたい想いも、いくらかあったことでしょう。まゆりを選んだからこその、厨二病を装った勝利宣言なのです。
  • シュタインズゲート
     特に意味を持たない言葉でありながら、大きな意味が生み出されたタイトルでした。
  • 作戦名
     Dメールで過去を変えるOperation Urd、IBN5100で現在を元の世界に戻すOperation Verdandi、未だ見ぬ未来(シュタインズゲート)へ到達するOperation Sculd。格好いいですよね。
  • リーディング・シュタイナー
     オカリンは他世界の記憶を継承する力が特別強いですが、近似世界であれば他の人物も完全に記憶を継承している様に描かれています。
2.9. 世界線理論
 分岐しても世界は1つ。コペンハーゲン解釈と(いわゆる)多世界解釈のいいとこ取りをした世界観に興味を引かれました。Dメールやタイムマシンによって過去が変わると未来に矛盾が起きないように世界線が切り替わり世界が再構成されます。世界線移動により無かったことになることで全ての矛盾を解消してしまうのは面白いです。また、可能性世界線が発散しないためにアトラクタフィールドによる収束を設定したことで、安易に平和な世界へ逃げられなくなった点は良かったと思います。
  • 世界線が切り替わり
     ダイバージェンスメーターを見るだけでテンションが上がりますよね。小数点6桁までの世界線移動であればオカリンは読み取れるようです。
  • アトラクタフィールド
     作中で明かされる分岐点は次の3つ。1991年のオカリン誕生、2000年のリーディングシュタイナー覚醒、2010年の電話レンジ(仮)完成。

3.1. 心にとどめておきたい言葉

相対性理論って、とてもロマンチックで――
とても切ないものだね……
牧瀬 紅莉栖

3.2. 関連項目
  1. 関連作品の感想
  2. 外部記事

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Last updated: 2013-05-25
First created: 2012-09-29