『この青空に約束を―』感想


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ジャンル 恋愛アドベンチャー
発売日 2006/03/31
この青空に約束を- 通常版
評価点
80 / 100
最大瞬間風速 茜(90/100)
総プレイ時間 24.8時間
主人公 8/10
お気に入り 沢城 凛奈
ユーザビリティ 10/10 10/10
グラフィック 8/10 8/10
ムービー 8/10 8/10
主題歌 9/10 9/10
BGM 8/10 8/10
ストーリー 8/10 8/10
演出 8/10 8/10
感動 8/10 8/10
読後感 8/10 8/10

(評価点や作品に望むこと等については「レビューポリシー」をご参照ください。)


0. まずは一言
 前作『パルフェ』のテーマを「言葉にして、初めて伝えられることもある」と表すならば、本作『こんにゃく』では「言葉にしても、伝わらなければ意味がない」でしょうか。彼らの拒絶とすれ違いの物語を、素直に紐解きましょう。1年後に約束された仲間たちとの別れには、万感の想いが描かれているのですから。

 この星空には思い出を。そして、この青空には約束を―。どこまでも続く空を見上げ、あの頃の笑い声を思い出せるように。

Attention!!
この感想はゲームをクリアした人に向けて書かれています。一部、前作『パルフェ』との対比もあります。
まだゲームをクリアしていない人が読むと、作品の面白さを損なうことがありますので、ご注意ください。

1.1. 星野航 / かっこいい主人公
 物語の舞台は本州の少し南にあるという南栄生島。主人公こと星野航は、その島の高台にある高見塚学園(生徒数100名弱)に通う2年生。彼は美形で、スポーツ万能で、楽器も弾けて、勉強も(その気になれば)できるという、かなりずるいくらいに多才です。ここまでくると彼が女性から人気があるのは仕方ないでしょう。一方で、直情的で子供なところがあったり、仲間のために(ひいては幼馴染・海己のために)有言実行する行動力があったりします。そのため、嫌味なく彼を好きになれると思います。相手の好意に気付かないような鈍感ではないところも高ポイントです。
  • 南栄生島
     これは当たり前なことなのですが、舞台設定にあまり疑問を挟まない方が物語を楽しめると思います。ただ、あえて指摘するのならば以下のような不備があげられます。
    1. 人口わずか3000人弱の島に私学の学園があること
    2. その学園の理事長と学園長それぞれが保有する権限の不可解さ
    3. 男子1名女子6名での寮に対して存続を許す島民たち
    4. 南の島の割に肌の白い登場人物が多いこと
      (これを気にするエロゲプレイヤーはさすがにいないですか。)
1.2. すべてはつぐみ寮のために……?
 航と寮生たちは、新しい仲間を迎えつつ、彼らの楽園である「つぐみ寮」を守るため学園側と闘っていきます。これが物語の本線で、個別シナリオに入ってからも寮の存続問題や卒寮の寂しさなどについてたびたび言及されます。(彼ら自身も分かっていますが、)ただの寮生たちのわがままでしかないのに、ここまで彼らを応援したくなるのはうまく出来ていると思います。彼らの別れは涙なしには見られません。だからこそ惜しいと思うのは、寮生たちのモラル意識があまり高くないこと。揚げ足取りばかりしても意味はないのですが、(人前での)飲酒が常態化している点だけは、何とかしたほうが良かったと心から思います。
  • つぐみ寮
     つぐみ寮の設置目的は「海己のような生徒(出水川重工での勤務が忙しく、親がなかなか帰ってこられない家庭の子供)のため」であるから、ここは特に問題はない。
  • 涙なしには
     つぐみ寮への帰属意識を醸成できなかった場合、冷めた目で見ることになるのだと思います。
  • モラル意識
     放課後の教室やホテルでのえちぃは、この狭い島であるからこそすぐバレそうなものです。1週間後にはすべての島民が知っているという噂の伝搬速度について共通ルートで触れるのならば、そのことをもう少し意識した言動をするべきです。また、愛すべき悪役の学園長と教頭先生。あなた方は廃寮するだけならいくらでもスマートな方法があるのに、なぜ実行できないのか……。
1.3. みんなの中の2人
 本作のテーマは「仲間との別れ」であり、各ヒロインとの個別シナリオも「みんなの中の2人」が意識されています。彼女たちの焼きもち具合は絶妙ですし、みんなで(大抵は自分たちで勝手に起こした問題ではありますが)障害を乗り越えていく姿はやはりいいものです。しかしながら、2人の物語としては弱く、特に恋人関係になるきっかけ(過去のエピソード)がやや曖昧であり、恋愛のお話としてはいくぶん物足りなさを感じるかもしれません。ただ、書くべきことと書かないことの選択はなかなか考えられていると思います。
  • 言動やそこに至る動機が大げさ
     プロット的記述(物語の経過・結果の事実のみを述べたり、さらには時間の進行を大きく飛ばしたりしてしまうこと)が比較的目立たない、または、気にならないような構成になっていると思います。
1.4. 言葉遊び
 丸戸さんの文章は比喩表現や対句表現などを効果的に使っており、いつも読んでいて楽しくなります。相変わらずシリアスを笑いで落とさないと気が済みませんし、さらには落ちを解説するヒロインという落ちも面白かったです。また、階段の段数に代表される「数える」という行為や、熱いお茶でむせるなど、繰り返される表現にヒロインの性格が見えてほっとしたりもしました。だいぶ前のエピソードで使われていた表現を「かわいい意趣返し」として持ってくるところなども好きです。
1.5. ノベルゲーム初心者におすすめ
 雅文や紀子など同級生、隆史さんや滝村さんなどの大人たち、さらには祖父の一誠や悪役の学園長まで愛すべき脇役にあふれていました。システムインターフェイスはこれ以上のものはなく、演出はタイトル画面や音楽にまで神経が行き届いていました。シナリオはあっさり、ヒロインは可愛く、世界は優しい予定調和と、ノベルゲーム初心者にこの上なくお勧めです。
  • システムインターフェイス
     イベントモードですべてのエピソードを振り返れるところが最高に嬉しい。他に音声継続、イベントシート、シーンスキップ、システムボイス、曲名表示など素晴らしい機能が多数実装されています。
  • 音楽
     BGM「風のアルペジオ」とOP「allegretto」の秀逸さは言葉には表せません。「約束のブーケ」や「TWO OF US, SEVEN OF US」が流れるだけで感動してしまいます。

2. 個別シナリオやヒロインについて
 前作『パルフェ』の「里伽子シナリオ」なみの期待をもって、伏線の有無ばかりに気を取られていると、大きく損することになります。つぐみ7と共に1年間の学生生活を素直に追体験しましょう。
2.1. 羽山海己(7/10)/ 恐ろしく煩わしい幼馴染
(C) TGL
(C) TGL
 航ハーレムの正妻でありながら、異常なまでに煩わしい幼馴染の海己。彼女の「ごめんね」が、航との距離の取り方が、1人きりになると泣き叫ぶ姿が、どうしても許容できませんでした。確かに、過去に何かがあったことは早い段階から十分に仄めかされていますし、そこまでやるかと言いたくなるような人間関係が原因であったことも明らかになります。しかしながら、彼女の葛藤が分かったところで、それまで抱いていた彼女に対する悪感情を帳消しにするところまでは、残念ながら至りませんでした。

 なお、海己ルートですが、(海己を好きになれるかは置いておいて)お話は決して悪くはなかったと思います。みんなとふたりの関係しかり、文化祭における海己の演説にて、航のおばあちゃんが拍手した際には思わず泣いてしまいました。惜しむらくは、星野家親戚一同に航が納得させる場面がないこと。この日の婚約から数年後の結婚式までにあったはずのそのシーンは、カットしてはいけないものでしょう。

 ここで、他5名のシナリオでは彼女の想いを垣間見ることになります。画竜点睛を欠いた海己ルートを顧みると、そのために伏線を積み重ねるよりも、彼女の真意と成長をその場で味わう方がおそらく有益でしょう。その点において、海己ルートはぜひ最初にプレイするべき物語だと思います。
  • 海己
     『伝わらない復讐』で、海己が「にやり(きゅぴーん)」と唐辛子を味噌汁に入れるシーンが大好きです。また、『超カミングアウト』以降、海己に対する印象が徐々に回復していきます。
  • カット
     エンディングからエピローグまで時系列が飛ぶのはどのルートでも同じですが、「なんとかした」の一言で読者に妄想させるにはちょっと無理がある命題だと思います。(『星の海へと』) 
  • 最初にプレイするべき
     推奨する順番は「海己→奈緒子→(宮穂、静、沙衣里)→凛奈→約束の日→茜」の順です。 
2.2. 沢城凛奈(8/10)/ 南栄生島のピーターパン
(C) TGL
(C) TGL
 本作のメインヒロイン。仲直り後に見せる彼女の可愛さは格別でした。12年前の逢わせ石のエピソードで、単純な解答を持ってこない答え合わせは大正解だったと思います。電話イベントを挟んで、その後の大会報告と海岸での告白は、もうここでエンディングに入ってもいいと感じたくらい綺麗な場面でした。

 『さよならネバーランド』は、南栄生島を分かり易くネバーランドに例え、その上で海己に説得させるというところに巧妙さを感じました。殺陣での笑いと涙のハッピーエンドのメリハリ、そしてヒロイン同士の心の掛け合い、とても良く出来ていると思います。キャンプファイヤーの夜、星空には残り数か月の楽しい日々を、この青空には再会の約束を、彼らは誓います。

 そして約束された日の3日前、「ツール・ド・南栄生」には凛奈との思い出がいっぱい詰まっていました。「ちょろっと」の意趣返しや告白の再現、そして逢わせ石の指輪に至るまでもう心を動かされっぱなしでした。その感動をそのままに描かれるラストは、数年後に開かれた国際マラソン大会のスタート直前。世界記録の達成を確信させたあの笑顔、これだけでとても幸せになれるエピローグでした。
  • 単純な解答を持ってこない答え合わせ
     早く石のことを思い出せと、航の鈍感さに文句を言わせつつ読者を最大限惹き付けたところで、実は思い出の彼女ではないという答え合わせ。流石だなと思う一方で笑わずにはいられませんでした。過去の約束を拠り所にするのではなくて、お互いに今好きだからお付き合いするのですよ。(『思い出の男の子?』) 
  • 海岸
     この、凛奈が海岸で寝そべっているときの笑顔が最高に可愛いのです。ちなみに、前作以上に目の描き方が怖い(?)ねこにゃんさんの絵ですが、凛奈は文句なしに可愛いです。 
  • 海己
     実は海己ルートで行われる演説よりも、こちらの方が彼女の成長がみられる名場面のように思います。航を諦めた海己の心の強さも関係しているのでしょうか。凛奈は海己以上に卒寮を拒絶して見せたり、「でも彼女は、彼氏を介してしか、人と繋がれない」と航に弱みを見せたりします。同じようなしぐさなのに、こうもキャラクターによって感じ方が違うものかと思い知ったわけですが。
  • 凛奈との思い出
     凛奈との出会いはゲーム開始時点であるため、1番思い出が振り返りやすいヒロインとなります。ここから『約束の日』へ接続するのが最も楽しめると思います。 
  • 告白の再現
     半年前の告白を覚えていられる彼氏さんというのも、なかなか珍しいのではないでしょうか。航の「お前のこと…二か月かけて、好きになった。だから…三か月間、ずっと、好きだった」というセリフは、前作『パルフェ』の「大した理由もなく、好きになっちゃったら、大した理由もなく、好きじゃなくなっちゃうよ?」という由飛のセリフを思い出させます。死闘の2か月とすれ違いの3か月があってこその恋愛ですよ。ちなみに、この告白の再現に対して凛奈の「何度聞いても…とろけるなぁ…」というセリフには、10回以上はリピート再生してしまうほどとろけてしまいました。(『約束された、再会』) 
  • 逢わせ石の指輪
     凛奈ルートの全てをかけた逢わせ石をここで指輪にして持ってくるのは、もう出来すぎもいいところ。実際には、心の中で反則だよーと泣き叫びつつ、最高に感動した場面でした。 
  • 世界記録
     この感想を書いている現在、女子フルマラソンの世界記録は2:15:25(Paula Radcliffe、2003/04/13 ロンドン)です。凛奈はこの記録を25秒以上縮めたことになるのですが、そのゴールはさぞ世界を騒然とさせたでしょうね。そして、インタビューは絶対に日本語しか話さないのですね、きっと。 
  • エピローグ
     「約束された再会の日」とあるように、『約束の日』の”明確な”延長線上にあるように思います。唯一、つぐみ7が全員そろった(場面の)1枚絵で終わるところも、その趣旨に合っています。(『近い空の下で』) 
2.3. 浅倉奈緒子(7/10)/ 贖罪を求めた支配者
(C) TGL
(C) TGL
 主人公に恋い焦がれる気持ちを心の奥深くに秘め、表向きは常に優位に立っていたい会長さん。物語の中心となるのは、2年前に当て馬の悲劇から生まれた5箇条の誓約。航がこの制約を破ってくれることを彼女は望みますが、その(罪の意識はともかく)贖罪にはあまり共感できませんでした。ただ、途中で触れられる海己の想いは心を打ちましたし、新5箇条の斉唱で締めるところは単純に楽しかったです。
  • 常に優位に立っていたい
     この奈緒子のスタンスは香奈子、里伽子に続いて3人目。里伽子に比べて物語の最初から意味を書き換えるほどではないので、期待を込めすぎると肩透かしを食らってしまいます。
  • 当て馬
     辻崎先輩、とってもいい人でした。おそらく、この作品で1番かわいそうな目に合っている人はこの人。本人はちっとも気にしていなさそうですが。
2.4. 六条宮穂(7/10)/ 昔話に恋したお嬢様
(C) TGL
(C) TGL
 宮の「ああっ!!」って声だけで幸せになれます。……さて、50年前の祖父母の出会いをなぞった夏休み。そのことを念頭に置いて読めば何の問題もないシナリオでした。しかしながら、宮の(みかけの)諦めの良さに引っかかってしまい、そこから先を思うように楽しめませんでした。校内新聞を集め終えた時の号泣にもついていけず、どうも不完全燃焼でした。メインテーマ「記憶の宝箱にしまっても、きっとまた会える」を逆手に取ったお話というわけでもなさそうですし。ちなみに、彼女の髪の毛がきし麺であることは、(この作品の絵はあくまでも記号ですので)あの程度では気になりません。
  • 諦めの良さ
     まだ航と離ればなれになっていないから、あそこまで達観したかのように振舞えただけだと思います。航が1度も迎えに来なかったことに意地を張り、それだけで六条邸に2か月も引き籠れるかと問われれば甚だ疑問ですが。……本当に好きだったのかな?なお、寮の存続問題にかかわるはずなのに、まったく学園側のアクションが描かれないという問題はまた別のお話。
  • 号泣
     すでに身も心も航の奴隷であるわけですし、もはやあの公約(何気ない賭け)を拠り所にする必要もないわけですし。 
2.5. 藤村静(7/10)/ わがまま少女
(C) TGL
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 一生懸命ワガママ言って、やっと航を自分の方だけに向かせることが出来た。だけど、このつぐみ寮というぬるま湯からはいずれ卒業しなければなりません。しかしながら、いくら何でもこの導入はないなと思いました。「大好きなひとに、側にいるなって言われて、悲しくならない女の子なんて、いない」だなんて当たり前。静に「藤村の家に、帰れ」と口走ってしまう航君には、流石に失笑も通り越してあきれるばかりです。ただ、その後の経過は悪くなかったですよね。凛奈との対比だけではなく、海己の8年前の痛みや会長との過去にも触れていて、本筋とはややずれたところで感動できました。

  •  航のモノを咥えているあの1枚絵、妙に好きなんですよね。(『花びらが散った日』)
  • 凛奈との対比
     半年前のマラソン大会で「おまえのせいだ…」と言い放った静に、「これはあんたが招いた事態だ」と突きつける奈緒子。その後に続く凛奈自身のセリフだけではなく、こちらも少々印象的でした。
2.6. 桐島沙衣里(7/10)/ ダメすぎるお姉さん
(C) TGL
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 何でも他人のせいにするこのダメ教師には相当イライラさせられました。その攻撃力は『パルフェ』のダメ姉に勝るとも劣りません。反面教師の見本であるかのようなさえちゃんでしたが、十二人の怒れる職員会議だけは大いに楽しませていただきました。唯一、さえちゃんがまともだったのは、マラソン大会で凛奈に3つの誓いを約束させたところ。静の「さえり、今日だけかっこい~」は読者の心情そのものですよ。
  • 十二人の怒れる職員会議
     航が告白したその日にホテルへ向かう2人ですから、いつかはこんな事態に陥ることは目に見えていました。なお、この職員会議でさえちゃんは真実を隠し通します。この不正を受け入れられるかどうか(あるいはひっくり返る様が面白いかどうか)は、読み手がどれだけつぐみ寮に帰属意識を持っているかにかかっています。
2.7. 約束の日(9/10)/ すべてを土台にしたグランドエンド
(C) TGL
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 さえちゃんの祝辞、会長の答辞、そしてみんなで作詞・作曲した約束の歌を泣きながら歌う寮生たち。このエンディングだけで、(個別シナリオにいくらか不満はあっても)この作品を最後まで読んで本当に良かったと思います。泣いてしまう彼女たちにつられて、涙がこみ上げてきました。約束された別れの日、そして、再会の約束をした日。本来なら6人のルートごとにあったはずの別れを、グランドエンド1つに集約したこの構成は見事だと思います。
  • 約束の歌
     つぐみ寮で再び抱きしめあう日を、笑顔での再会を、さよならのかわりに誓って……。
  • 泣いてしまう彼女
     BGMやSEにこだわりがあるシリーズですが、ここまで演出に気が行き届いていることは素直にうれしいです。なお、ヒロインたちが号泣する中、淡々とピアノを弾き続けた航。彼の心情がこの伴奏に反映されているのかは少し悩むところです。
  • 構成
     個別シナリオ間における類似性(マンネリズム)の回避、「ネバーランドからの旅立ち、仲間との別れ」というテーマの強調など。
2.8. 三田村茜(7/10)/ 忘れられた思い出の女の子
(C) TGL
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 バッドエンドから続くエキストラシナリオ。心の故郷を失いネバーランドから旅立てなかった航を、茜が身を挺して復活させるお話です。ヒロインと個別の約束を結べなかった時の、主人公の隠れた弱さを描くのは大変結構です。しかしながら、茜の元気すぎる声とその喋り方はかなり苦手であったため、『約束の日』で受けた感銘はすっかり吹き飛ばされてしまいました。最後の数十行前まで、このシナリオ無くてもよかったのではないかな、と思っていました。

 しかしながら、このおまけは単なる蛇足ではありませんでした。最後の最後で明かされる『果たされていた再会』には、最大瞬間風速的に感情の制御ができなくなったのをよく覚えています。思わずプロローグの転入のシーンを読み返して、茜のセリフ「え…? ………」を見て叫ばずにはいられませんでした。その後の、仲間のための「つぐない」も気にはなりますが、正直もうおなかいっぱいです。
  • バッドエンド
     『約束の日』の立ち位置を、6人の個別シナリオ世界に含まれ、寮の取り壊しも白紙となった世界、と考えています。もちろん、テーマ性から純粋に「仲間たちとの別れ」として、バッドエンドに続くものとして解釈することもできます。
  • 身を挺して
     凛奈のために崖を飛び降りた航。その航のために崖を転がり落ちた茜。
  • 最後の数十行前
     最後まで真実を語らなかった茜は、実はヒロインの中で1番「大人」なのかもしれません。

3.1. 心にとどめておきたい言葉

本気でぶつかれば、崩せない壁なんかないはずだ。
少なくとも、『心が作るもの』に関しては。
星野 航

3.2. 関連項目
  1. 関連作品の感想
  2. 外部記事

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Last updated: 2012-09-12
First created: 2012-03-03