『夏少女』感想


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ジャンル 小さな恋はぐくみAVG
発売日 2003/05/30
夏少女 廉価版
評価点
75 / 100
最大瞬間風速 奏芽(85/100)
総プレイ時間 10.6時間
主人公 7/10
お気に入り 白山 奏芽
ユーザビリティ 6/10 6/10
グラフィック 7/10 7/10
ムービー 7/10 7/10
主題歌 7/10 7/10
BGM 6/10 6/10
ストーリー 8/10 8/10
演出 6/10 6/10
感動 7/10 7/10
読後感 7/10 7/10

(評価点や作品に望むこと等については「レビューポリシー」をご参照ください。)


0. まずは一言
 学夏休みに知り合った優しいお兄さん。夏のひと時しか会えない彼に抱いた憧れは、やがて小さな恋に。そんな幼い少女の心の大きな変化を、3度の夏を通して絶妙に描いていました。彼女たちがはぐくんだ純粋な想い、それが耐え切れず吐露される場面には心打たれました。

 夏の強い陽射しを浴びる草原と、その中を吹き抜ける小さなそよ風。それは、とても爽やかな味わいでした。

Attention!!
この感想はゲームをクリアした人に向けて書かれています。
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1. 少女の成長を見守る物語
 天文部の合宿でやってきた上郷町は満天の星空が望める田舎町。ここで主人公・瀬川真人は、3人の幼い少女と出会います。少女たちと過ごす夏休みはとても楽しく、彼女たちも主人公に淡い初恋を抱きました。本作は3度の夏休みを通して、ちょうど思春期に入る彼女たちの身体的・心理的成長を見守る物語です。成長の速い彼女たちの変化が1年前の様子と対比され、丁寧に描かれていました。

 また、ヒロインの家族たちも魅力にあふれており、彼らとの交流が物語に厚みを加えていました。主人公も優しいお兄さんであり、安易な「光源氏計画」に陥らなかったことがとても嬉しかったです。
  • ちょうど思春期
     思春期は12歳ごろに始まるらしいですよ。ちなみに、『ANGELIC LAYER』の「いっちゃんさん」によると、中学1年生は「ぎりぎりロリ回避」だそうです。
  • ヒロインの家族たち
     母親をヒロイン対象にしたら雰囲気ぶち壊しですよね。少女の成長でまとまっているので、奏芽くんのシナリオも無いままで良かったと思います。
  • 光源氏計画
     奏芽曰く、「青い実の頃から手をつけておいて、食べごろになったら、美味しくいただいちゃおう!」という、日本古来の合理的な作戦

2. 個別シナリオやヒロインについて
 ヒロインの純情が読者ではなく主人公に向けられており、読んでいて心地よかったです。特に、メインヒロインの明希シナリオでは、「こかげ」でのお手伝いや手紙から伝わってくる彼女の「好き」という気持ちに、とても好感が持てました。
2.1. 芹沢明希(8/10)/ 夏少女
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 草原を元気に走り回っていた明希ちゃん。少女3人の中で、彼女の変化が1番面白かったですね。遊び相手のお兄ちゃんではなく「恋人」を意識し始め、木陰の下で静かに笑顔を向ける女の子に成長するまでをしみじみ見守ることが出来ました。また、この作品を通して1番印象に残ったのが、誕生会における奏芽くんの告白と明希ちゃんの想いでした。奏芽くんの「冗談」に放心し、明希ちゃんの「不安」にはかなり心を揺さぶられました。虫を追いかけ、花火を振り回していた明希ちゃんからこのセリフが出てくるとは、正直驚きでした。
  • 夏少女
     タイトルの「夏少女」は明希ちゃんのイメージにぴったり合っていますので、カクテルの名前として持ち出す必要はなかったように思います。……と書きつつも、34パターンある彼女の表情で1番好きなのは、眩しい笑顔ではなくて点目なのですが。
  • 遊び相手のお兄ちゃん
     この頃は、明希ちゃんよりもむしろ麻理奈さんの方にばかり目がいっていました。ちなみに、人気投票では明希ちゃん(得票率36.72%)、絢水ちゃん(36.67%)に続き3位(11.71%)を獲得しています。……あれ、京ちゃんは? 
  • 冗談
     「冗談ですよっ、冗談! ぜーーんぶ冗談。…………たった今……、全部冗談になりました……。」なんでもこなせる彼女がヒロインではないだなんて……。 
  • 不安
     「ただでさえ、奏芽が振られて不安なんだから。分かる?ホッとしたんじゃなくて、不安になったんだよ?」ここは、ファースト・キスをプレゼントした時の拒絶がよみがえります。いや、エロゲとして似つかわしくないくらい理性的な主人公の対応には、称賛の拍手を送りますよ。 
2.2. 東絢水(7/10)/ 早く大人になりたかった
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 クールで物静かな絢水ちゃん。少女が急いで大人になりたくて、あんなに背伸びをしていたのは、雪江さんに交通事故の真実を話してもらいたかったからでした。2年目あたりまでは父親の話はあまり出てこないので、てっきり「早く恋したいだけかな」と思い込んでいました。
  • 思い込んで
     プレイ前にパッケージの文言すら読んでいない証拠。いや、あとで読み返すとネタバレ酷くないですか、あれ。 
2.3. 結城京(7/10)/ 夢と向き合うために
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 年不相応に大人びて周囲に気を遣う京。歌手になりたい、舞台に立ちたいという夢を持つ彼女は、応援してくれる真人を得て自信を持つようになります。「夢を膨らませていく」子供から、「その夢を実現させるために、実際に向き合って行く」大人へと成長しました。

 京については、主人公に振り向く理由をいつも以上に気にしていました。なぜなら、最初の出会った頃、彼女は兄を敬愛していましたし、兄の服の袖を握って歩くような女の子だったからです。結局のところ、直接的な答えは描かれませんでした。しかしながら、絢水シナリオでの「兄さんに頼ってばかりではいられません」という言葉で、おおまかな想像はできますし、整合性も取れたように思います。

 なお、樹一郎が真人に対して「自慢」と言い切った場面には、真人と同様に「冷たいものが背中を走る」一方で、非常に共感してしまいました。自分こそが理解者であり、妹に頼られると思っていたことを想像すると、妹をとってしまったことに若干の罪悪感で心が痛みます。母の夢、そして兄の夢を邪魔することを気にするほどの、彼女の心優しさが起こした悲劇でした。
  • 大人
     好きだからやめられないというのは、果たして子供の意見か、それとも大人の意見か。 
  • 罪悪感
     いわゆる「寝取り・寝取られ」が苦手です。

3.1. 心にとどめておきたい言葉

どんな時にも一緒にいて、楽しいことも悲しい事も分け合える人、
そんな人が恋人なんじゃないかな?
瀬川 真人

おや、少女漫画読んだことありませんか?
2週間どころか10秒見詰め合っただけで落ちるときは落ちますよ
白山 奏芽

3.2. 関連項目
  1. 関連作品の感想
  2. 外部記事

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Last updated: 2012-06-16
First created: 2011-10-14